あらすじ

宮崎駿と並ぶ日本アニメーション映画界の鬼才高畑勲の14年ぶりの新作。齢78の巨匠が若手時代から暖め続けた企画。それは日本最古の物語文学竹取物語の再解釈の映画化だった。基本的なプロットは竹取物語の構造を守りながらも独自の死生観を盛り込んだストーリー、そして何よりも水墨画のようなタッチの絵が動く独自のアニメーションを作り上げた。かぐや姫が罪深い現世に生まれさせられてしまった理由とは？月の世界に帰るということは何を意味するのか？誰もが知るかぐや姫の物語でありながら誰もが考えざるを得ない含みをもった新しい映画が誕生した。あらすじ平安時代、竹取の翁がいつものように竹林で竹を切っているとその中に光る竹があった。それを切ると中に玉のような女の赤ん坊がいた。そしてその赤ん坊を妻と育てていると子供は竹のようなスピードでぐんぐん成長していき、自分たちも若返っていった。そしてかぐや姫と名づけられた子供はどんどん美しく成長し近所の捨丸という少年にわずかな恋心も寄せるようになっていた。ある日翁は赤ん坊がいた竹の近くで今度は財宝が入った竹を見つける。翁はその資金で姫をもっと高貴な立場にしてあげようと都に家を買い、姫を里から連れ出す。それはかぐや姫の本意からはそれたものであり、その美貌ゆえに都の貴族から求婚されても無理難題を出すほどに周囲に心を閉ざしていってしまう・・。